website: Update Japanese translation of installation guide (#2296)

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misoni
2024-12-25 11:27:03 +09:00
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@@ -43,49 +43,114 @@ w .x .y -zzz -k -something
カーネルバージョンの SubLevel は、KMI の一部ではないことに注意してください。`5.10.101-android12-9-g30979850fc20``5.10.137-android12-9-g30979850fc20` と同じ KMI を持っているということになります。
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### セキュリティパッチレベル {#security-patch-level}
新しめの Android 端末には、セキュリティパッチレベルが古い boot イメージのフラッシュを許可しないロールバック防止機構が導入されていることがあります。例えば、もしあなたの端末のカーネルが `5.10.101-android12-9-g30979850fc20` であれば、セキュリティパッチレベルは `2023-11` です。たとえ KMI に対応するカーネルをフラッシュしても、セキュリティパッチレベルが (`2023-06` のように) `2023-11` より低い場合、ブートループを起こす可能性があります。
### Kernel バージョンと Android バージョンの違い
注意: **カーネルバージョンと Android バージョンは必ずしも同じではありません**
カーネルのバージョンは「android12-5.10.101」なのに、Android システムのバージョンは「Android 13」などとなっている場合、驚かないでください。Linux カーネルのバージョン番号は、必ずしも**デバイスの出荷時**にプリインストールされている Android システムのバージョンと一致していません。Android システムが後でアップグレードされた場合、一般的にはカーネルのバージョンは変更されません。書き込む際は、**必ずカーネルバージョンを参照してください**!!!
## インストール方法
## はじめに
KernelSU のインストール方法はいくつかあり、それぞれ適したシーンが異なりますので、必要に応じて選択してください
バージョン [0.9.0](https://github.com/tiann/KernelSU/releases/tag/v0.9.0) 以降、KernelSU は GKI 端末において 2 つの動作モードに対応しています
1. カスタムリカバリーTWRPなどでインストールする
2. Franco Kernel Manager などのカーネル管理アプリでインストールする
3. KernelSU が提供する boot.img を使用し、fastboot でインストールする
4. boot.img を手動でパッチしてインストールする
1. `GKI`: 端末本来のカーネルを KernelSU によって提供される **汎用カーネルイメージ** (GKI) で置き換えます。
2. `LKM`: 端末本来のカーネルを置き換えずに、カーネルに **ローダブルカーネルモジュール** (LKM) を読み込みます。
## カスタムリカバリーでインストール
これらの 2 つのモードはそれぞれ異なる状況に適しており、必要に応じてどちらかを選ぶことができます。
前提条件:デバイスに TWRP などのカスタムリカバリーがあること。ない場合、または公式リカバリーしかない場合は他の方法を使用してください。
### GKI モード {#gki-mode}
手順:
GKI モードでは、端末本来のカーネルは KernelSU によって提供される汎用カーネルイメージによって置き換えられます。GKI モードの利点は:
1. KernelSUの[リリースページ](https://github.com/tiann/KernelSU/releases)から、お使いのデバイスのバージョンにあった AnyKernel3 で始まる ZIP パッケージをダウンロードします。例えば、デバイスのカーネルのバージョンが`android12-5.10. 66`の場合、AnyKernel3-android12-5.10.66_yyyy-MM.zip`yyyy`は年、`MM`は月)のファイルをダウンロードします。
2. デバイスを TWRP へ再起動します。
3. adb を使用して AnyKernel3-*.zip をデバイスの /sdcard に入れ、TWRP GUI でインストールを選択します。または直接`adb sideload AnyKernel-*.zip` でインストールできます。
1. 強い汎用性があり、大部分の端末に適合。例えば、Samsung 端末は KNOX が有効であり、LKM モードは動作できません。また、GKI モードしか使えないニッチな改造を施された端末もあります。
2. 公式ファームウェアに依存せずに使うことができます。KMI が一致している限り、公式ファームウェアの更新を待つことなく使うことができます。
この方法は TWRP を使用できるならどのようなインストール(初期インストールやその後のアップグレード)にも適しています。
### LKM モード {#lkm-mode}
## カーネル管理アプリでインストール
LKM モードでは、端末本来のカーネルを置き換えずに、カーネルにローダブルカーネルモジュールを読み込みます。LKM モードの利点は:
前提条件:お使いのデバイスが root 化されている必要があります。例えば、Magisk をインストールして root を取得した場合、または古いバージョンの KernelSU をインストールしており、別のバージョンの KernelSU にアップグレードする必要がある場合などです。お使いのデバイスが root 化されていない場合、他の方法をお試しください
1. 端末本来のカーネルを置き換えません。端末本来のカーネルに特別な要件がある場合や、KernelSU をサードパーティのカーネルと両用したい場合、LKM モードを利用できます
2. アップグレードと OTA がより便利です。KernelSU をアップデートする時は、手動でフラッシュすることなくマネージャーから直接インストールできます。システム OTA の後は、手動でフラッシュすることなく非アクティブなスロットに直接インストールすることができます。
3. いくつかの特殊な状況に適しています。例えば、LKM は一時的な Root 権限を用いて読み込むことができます。boot パーティションを置き換えないので、AVB を動作させず、端末を文鎮化しません。
4. LKM は一時的にアンインストールすることができます。一時的に root アクセスを無効化したい場合、LKM をアンインストールすることができます。この過程でパーティションをフラッシュすることも、また再起動することさえも必要ありません。root アクセスを再度有効化したい場合は、再起動するだけです。
手順:
:::tip 2 つのモードの共存
マネージャーを開くと、ホームで現在の端末の動作モードを確認できます。GKI モードの優先度は LKM モードより高いことに留意してください。例えば、本来のカーネルを GKI カーネルで置き換えたうえで LKM を使って GKI カーネルにパッチしている場合、LKM は無視され、端末は常時 GKI モードで動作します。
:::
1. AnyKernel3 ZIP をダウンロードします。ダウンロード方法は、「カスタムリカバリーでインストール」を参照してください。
2. カーネル管理アプリを開き、AnyKernel3 の ZIP をインストールします。
### どちらを選ぶべきですか? {#which-one}
カーネル管理アプリは以下のようなものが人気です:
端末が携帯電話の場合、LKM モードを優先することを推奨します。端末がエミュレーター、WSA、または Waydroid の場合、GKI モードを優先することを推奨します。
1. [Kernel Flasher](https://github.com/capntrips/KernelFlasher/releases)
2. [Franco Kernel Manager](https://play.google.com/store/apps/details?id=com.franco.kernel)
3. [Ex Kernel Manager](https://play.google.com/store/apps/details?id=flar2.exkernelmanager)
## LKM モードのインストール
この方法は KernelSU をアップグレードするときに便利で、パソコンがなくてもできます。(まずはバックアップしてください!)
### 公式ファームウェアの入手
LKM モードを使うためには、公式ファームウェアを入手し、それを基にパッチを当てる必要があります。サードパーティのカーネルを使う場合、その `boot.img` を公式ファームウェアとして利用できます。
公式ファームウェアを入手する方法はたくさんあります。端末が `fastboot boot` に対応している場合、`fastboot boot` を使って一時的に KernelSU が提供する GKI カーネルを起動する、 **最も推奨される、最も簡単な** 方法を推奨します。
端末が `fastboot boot` に対応していない場合、公式ファームウェアのパッケージを手動でダウンロードし、そこから `boot.img` を展開する必要があります。
GKI モードとは異なり、LKM モードは `ramdisk` を展開します。そのため、Android 13 の端末では `boot` パーティションの代わりに `init_boot` パーティションにパッチを当てる必要があります。一方で、GKI モードは常に `boot` パーティションを操作します。
### マネージャーを使う
マネージャーを開き、右上のインストールアイコンをタップすると、いくつかのオプションが現れます:
1. ファイルを選択しパッチを当てる。端末が Root 権限を持っていない場合、このオプションを選択し、公式ファームウェアを選択すると、マネージャーが自動的にパッチを当てます。恒久的に Root 権限を獲得するには、パッチが当てられたファイルをフラッシュするだけです。
2. 直接インストール。端末が既に Root 化されている場合、このオプションを選択すると、マネージャーが自動的に端末の情報を取得し、自動的に公式ファームウェアにパッチを当て、それをフラッシュします。`fastboot boot` で KernelSU の GKI を起動し一時的に Root 権限を獲得したうえでこのオプションを利用することもできます。これは KernelSU をアップグレードする主な方法でもあります。
3. 非アクティブなスロットにインストール。端末が A/B パーティションに対応している場合、このオプションを選択すると、マネージャーが自動的に公式ファームウェアにパッチを当て、もう一方のパーティションにインストールします。この方法は OTA 後の端末に適しており、OTA 後にもう一方のパーティションに直接 KernelSU をインストールし、端末を再起動することができます。
### コマンドラインを使う
マネージャーを使いたくない場合、コマンドラインを使って LKM をインストールできます。KernelSU の提供する `ksud` ツールを使うと、迅速に公式ファームウェアにパッチを当てフラッシュすることができます。
このツールは macOS、Linux および Windows に対応しています。[GitHub Release](https://github.com/tiann/KernelSU/releases) から対応するバージョンをダウンロードしてください。
使用方法: `ksud bootpatch` コマンドの各オプションのヘルプをコマンドラインから確認できます。
```sh
oriole:/ # ksud boot-patch -h
Patch boot or init_boot images to apply KernelSU
Usage: ksud boot-patch [OPTIONS]
Options:
-b, --boot <BOOT> boot image path, if not specified, will try to find the boot image automatically
-k, --kernel <KERNEL> kernel image path to replace
-m, --module <MODULE> LKM module path to replace, if not specified, will use the builtin one
-i, --init <INIT> init to be replaced
-u, --ota will use another slot when boot image is not specified
-f, --flash Flash it to boot partition after patch
-o, --out <OUT> output path, if not specified, will use current directory
--magiskboot <MAGISKBOOT> magiskboot path, if not specified, will use builtin one
--kmi <KMI> KMI version, if specified, will use the specified KMI
-h, --help Print help
```
説明が必要ないくつかのオプション:
1. `--magiskboot` オプションは magiskboot のパスを指定します。指定されていない場合、ksud は環境変数を参照します。magiskboot の入手方法がわからない場合、[こちら](#patch-boot-image) を参照してください。
2. `--kmi` オプションは `KMI` バージョンを指定します。端末のカーネル名が KMI の仕様に準拠していない場合は、このオプションで指定することができます。
最も一般的な使い方:
```sh
ksud boot-patch -b <boot.img> --kmi android13-5.10
```
## GKI モードのインストール
GKI モードのインストール方法はいくつかあり、それぞれ適したシーンが異なりますので、必要に応じて選択してください。
1. KernelSU が提供する boot.img を使用し、fastboot でインストールする
2. KernelFlasher などのカーネル管理アプリでインストールする
3. boot.img を手動でパッチしてインストールする
4. カスタムリカバリーTWRPなどでインストールする
## KernelSU が提供する boot.img を使用してインストール
@@ -125,16 +190,37 @@ fastboot flash boot boot.img
fastboot reboot
```
## boot.img を手動でパッチ
## カーネル管理アプリでインストール
前提条件:お使いのデバイスが root 化されている必要があります。例えば、Magisk をインストールして root を取得した場合、または古いバージョンの KernelSU をインストールしており、別のバージョンの KernelSU にアップグレードする必要がある場合などです。お使いのデバイスが root 化されていない場合、他の方法をお試しください。
手順:
1. AnyKernel3 ZIP をダウンロードします。ダウンロード方法は、「カスタムリカバリーでインストール」を参照してください。
2. カーネル管理アプリを開き、AnyKernel3 の ZIP をインストールします。
カーネル管理アプリは以下のようなものが人気です:
1. [Kernel Flasher](https://github.com/capntrips/KernelFlasher/releases)
2. [Franco Kernel Manager](https://play.google.com/store/apps/details?id=com.franco.kernel)
3. [Ex Kernel Manager](https://play.google.com/store/apps/details?id=flar2.exkernelmanager)
この方法は KernelSU をアップグレードするときに便利で、パソコンがなくてもできます。(まずはバックアップしてください!)
## boot.img を手動でパッチ {#patch-boot-image}
デバイスによっては、boot.img のフォーマットが `lz4` でない、`gz` である、無圧縮であるなど、あまり一般的でないことがあります。最も典型的なのは Pixel で、boot.img フォーマットは `lz4_legacy` 圧縮、RAM ディスクは `gz``lz4_legacy` 圧縮です。この時、KernelSU が提供した boot.img を直接書き込むとデバイスが起動できなくなる場合があります。その場合は手動で boot.img に対してパッチしてください。
パッチ方式は一般的に2種類あります
常に `magiskboot` を利用してイメージにパッチを当てることが推奨されます。2 つの方法があります:
1. [Android-Image-Kitchen](https://forum.xda-developers.com/t/tool-android-image-kitchen-unpack-repack-kernel-ramdisk-win-android-linux-mac.2073775/)
2. [magiskboot](https://github.com/topjohnwu/Magisk/releases)
1. [magiskboot](https://github.com/topjohnwu/Magisk/releases)
2. [magiskboot_build](https://github.com/ookiineko/magiskboot_build/releases/tag/last-ci)
このうち、Android-Image-Kitchen は PC での操作に適しており、magiskboot はデバイスとの連携が必要です
公式の `magisikboot` ビルドは Android 端末でしか動作しないため、PC で作業したい場合、2 つめの方法を試してください
:::tip
Android-Image-Kitchen は現在非推奨です。セキュリティパッチレベルなどの boot メタデータを正しく扱わないため、一部のデバイスでは動作しない可能性があります。
:::
### 準備
@@ -142,15 +228,7 @@ fastboot reboot
2. お使いのデバイスの KMI バージョンに合った、KernelSU が提供する AnyKernel3 の ZIP ファイルをダウンロードします(*カスタムリカバリーでインストール*を参照してください)。
3. AnyKernel3 パッケージを展開し、KernelSU のカーネルファイルである `Image` ファイルを取得します。
### Android-Image-Kitchen を使う
1. Android-Image-Kitchen を PC にダウンロードします。
2. 純正 boot.img を Android-Image-Kitchen のルートフォルダに入れます。
3. Android-Image-Kitchen のルートディレクトリで `./unpackimg.sh boot.img` を実行して、boot.imgを展開します。
4. `split_img` ディレクトリの `boot.img-kernel` を AnyKernel3 から展開した `Image` に置き換えますboot.img-kernelに名前が変わっていることに注意してください
5. Android-Image-Kitchen のルートディレクトリで `./repackimg.sh` を実行すると、 `image-new.img` というファイルが生成されます。
### magiskboot を使う
### Android 端末で magiskboot を使う {#using-magiskboot-on-Android-devices}
1. 最新の Magisk を[リリースページ](https://github.com/topjohnwu/Magisk/releases)からダウンロードしてください。
2. `Magisk-*(version).apk``Magisk-*.zip` に名前を変更して展開してください。
@@ -161,9 +239,36 @@ fastboot reboot
7. `kernel``Image` で置き換えます: `mv -f Image kernel`
8. `./magiskboot repack boot.img` を実行してブートイメージをリパックします。出来上がった `new-boot.img` を fastboot でデバイスに書き込んでください。
### Windows/macOS/Linux PC で magiskboot を使う {#using-magiskboot-on-PC}
1. OS に対応する `magiskboot` バイナリを [magiskboot_build](https://github.com/ookiineko/magiskboot_build/releases/tag/last-ci) からダウンロードします。
2. 純正の `boot.img``Image` を PC 上に準備します。
3. `chmod +x magiskboot` を実行します。
4. 対応するディレクトリに入り、`./magiskboot unpack boot.img` を実行して `boot.img` を展開します。展開された `kernel` ファイルが純正のカーネルです。
5. 下記のコマンドを実行し、`kernel``Image` で置き換えてください: `mv -f Image kernel`
6. `./magiskboot repack boot.img` を実行し、boot イメージを再パックします。作成された `new-boot.img` ファイルを、fastboot を利用して端末にフラッシュします。
::: info
公式の `magiskboot` は、`Linux` 環境においては正常に動作します。Linux を使っている場合、公式のビルドを利用できます。
:::
## カスタムリカバリーでインストール {#install-with-custom-recovery}
前提条件:デバイスに TWRP などのカスタムリカバリーがあること。ない場合、または公式リカバリーしかない場合は他の方法を使用してください。
手順:
1. KernelSUの[リリースページ](https://github.com/tiann/KernelSU/releases)から、お使いのデバイスのバージョンにあった AnyKernel3 で始まる ZIP パッケージをダウンロードします。例えば、デバイスのカーネルのバージョンが`android12-5.10. 66`の場合、AnyKernel3-android12-5.10.66_yyyy-MM.zip`yyyy`は年、`MM`は月)のファイルをダウンロードします。
2. デバイスを TWRP へ再起動します。
3. adb を使用して AnyKernel3-*.zip をデバイスの /sdcard に入れ、TWRP GUI でインストールを選択します。または直接`adb sideload AnyKernel-*.zip` でインストールできます。
この方法は TWRP を使用できるならどのようなインストール(初期インストールやその後のアップグレード)にも適しています。
## その他の方法
実はこれらのインストール方法はすべて、**元のカーネルを KernelSU が提供するカーネルに置き換える**という主旨でしかなく、これが実現できれば他の方法でもインストール可能です:
1. まず Magisk をインストールし、Magisk を通じて root 権限を取得し、カーネル管理アプリで KernelSU の AnyKernel ZIPをインストールする
2. PC 上で何らかの書き込みツールを使用し、KernelSU が提供するカーネルを書き込む
しかし、これらの方法でうまく行かない場合、`magiskboot` を使う方法を試してみてください。